私は、去る6月16日に開催されました
淡交会 総会におきまして、郷 通子会長を
引き継ぎ、新たに会長に推挙されました。
 総会当日の就任挨拶でも述べましたよう
に、私は卒業後50年間、会報が送られて
来るのを楽しみにしていた、一会員であり
ました。 従って、淡交会役員の経験もな
く、事務局の運営などには全く携わったこ
とがありません。
 しかし、このことは私にとって不利な事
では決して無いものと考えます。 つまり、
一会員の視点から、淡交会のありかたを根
本から、純粋に考えられるという有利な立
場が与えられたことになるからです。  
 一体、何のために淡交会は在るのか。 
為すべきことは何かを自分自身に問いかけ
ました。
 答えは次のような諸点に要約されます。

(1) 事務局の任務は、縁あって府立三中
〜 両国高校に学んだ仲間の絆を大切にす
る手助けの中枢機関であること。 具体的
には縦横の繋がりを強化する様々な容の 
同期会・クラス会・趣味の会などに際し、
会員の情報が必要な場合には 情報管理に
配慮しつつ、常時、適切に対応すること。
このためには会員基本台帳とも呼べる全 
会員の名簿管理を最新の情報を得て行う 
ことです。
(2) 会員が個人では実行出来ないことを、
淡交会という組織の力で、母校の後輩の支
援に取り組むこと。 具体的には、奨学金
の支給、両国祭、ゲストティチャーの支援
などです。
今や時勢は変わり、卒業生は自らの意志で
「淡交会」に入会するか否かを決定する事
態ですが、幸いにして99%の卒業生が入
会して下さる背景には、このゲストティチ
ャー活動が大きく寄与していると私は考え
ています。

(3) 会員相互の絆を 強化するために、広
報活動を行うこと。 具体的には「淡交会
報」の発行と、WEBサイト(HP)の充実
です。 何しろ会員の年齢は18歳〜10
0歳と幅が非常に広いことから、総ての会
員に満足の行く情報提供は非常に困難を伴
います。 郷前会長が WEB委員会を立ち
上げて下さり、HPには様々な会員からの
情報が寄せられ、また淡交会の諸行事が 
迅速に広報されるようになりました。  
このWEBサイトの充実は、とりわけ若い
世代の会員には有力な情報提供の手段とな
っております。
一方、「淡交会報」は紙媒体によるもので
すが、紙媒体の持つ有利性も十分に発揮さ
れており、特に65歳以上の会員にとって
は必須の情報提供手段であります。   
私は現在、68歳ですが、電子メールを常
用している同期の友人は約半数です。  
このPCに無縁な友人は、恐らくHPには
アクセスしないのです。従って、「淡交会
報」とHPの充実は車の両輪であります。
 今後は会の声などを積極的に汲み上げ、
双方向性の視点を持つことが必要であると
私は考えています。

(4) 資料室の維持・管理・発展
 資料室は府立三中時代からの貴重な資料
を収集・管理しており、地味な活動ではあ
りますが、継続的な維持・管理は重要な事
業です。 この資料室の維持・管理を学校
側で行う事は経費と継続性の両面で困難で
ありますので、ここは 淡交会が 力を発
揮し、その内容の充実を図らなければなり
ません。 淡交会員は多士済々です。
その著作などは 資料室に整備されて 然る
べきと考えております。
 以上の諸事業は貴重な年会費、或いは後
援会費、或いは寄付金によって運営されて
おります。 しかし、会務引き継ぎ作業を
とおして得た現状を 一会員の視点から 見
ますと、事務局経費はその多くの事業が 
OB・OGのボランティアによって為され
ているにも拘わらず、比較的大きな数字に
なっています。 今後、様々な工夫によっ
て、その削減に真摯に取り組み、透明性の
高い財務・会計制度にして行こうと考えて
おります。 そして、会費をより多くの会
員が喜んで払い込んで頂けるよう努力して
行く所存です。また会費の振り込みも電子
化する道を拓きたいとも考えております。
 どうか、淡交会会員の皆様には、「淡交
会」の存在意義をご理解下さり、倍旧のご
支援、ご鞭撻を御願い申し上げ、会長就任
の挨拶と致します。